個人事業主 相続税の減免拡大を検討

相続税 人形

本日は、8月27日の日経新聞より記事を紹介させていただきます。

経済産業省と財務省は、個人事業主が亡くなり子どもなどが事業を引き継ぐときにかかる相続税の軽減を検討しています。現在は土地の相続への減免がありますが、建物や設備にかかる税も軽くする方向です。個人で経営する商店などは廃業が増え、地域経済の足かせになっています。18年度に法人が対象の事業承継税制を大きく見直したのに続き、事業引き継ぎの環境を整えるようです。

中小企業庁によると、日本の企業のうち半分ほどは個人事業主による経営です。しかし後継者不足などから、1996年には約350万人いた個人事業主は16年には200万人ほどに減りました。

子供たちが事業を引き継ぐ際に相続税の負担が重く、事業をあきらめてしまうケースがあります。経産省は19年度の税制改正要望に個人事業主の負担減につながる相続税の減免を盛り込みます。経営者が個人で保有する工作機械といった設備のほか、建物にかかる税を軽くするよう求めています。

政府は18年度の税制改正で、非上場企業の株式をオーナー経営者から後継者に引き継ぐときに、相続税を全額猶予できるようにされました。個人は土地の相続しか減免されないため、対象拡大を求める声があがりました。

新たな税優遇には課題もあります。対象とする建物や設備などの『事業用資産』は個人の資産と線引きする必要があります。採算の悪い事業を税優遇の対象にすれば、相続税を払う個人との不公平感が強まる可能性もあります。

相続税は個人が残した遺産のうち、お墓や死亡保険金の一部を除く『相続財産』にかかります。相続人1人につき600万円と3000万円を足した額が基礎控除として差し引かれ、税率は10~55%で8段階あります。

国は18年度から5年ほどを事業承継支援の集中期間としています。新たな個人事業主への支援は、時限的な優遇措置とすることが有力です。設備と建物をともに対象とするかどうかなどは年末にかけて議論されます。

土地の相続については1983年に制度化された相続税の減免措置があります。事業用の土地は400平方メートルまでなら税金を計算するもととなる評価額を最大8割減らせる仕組みです。

経産省は個人事業主の相続税負担について実態調査をしており、結果を踏まえて具体的な制度設計の議論に入ります。年末の税制改正論議に向けて、与党の税制調査会とも調整に入るようです。

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