相続税へのギモンお答えします。

相続税

今年の路線価発表

7月1日に発表された2019年分の路線価は、全国平均で4年連続の上昇になりました。路線価は相続税の算定にも必要な土地価格の指標です。そもそもですが、相続税は亡くなった人のどれくらいの比率にかかるのでしょうか。地価もその比率の上昇に影響しているのでしょうか。

地価と相続税の関係

しばらくは4%台で推移していました。でも15年以降は課税が強化され、それ以降は8%台に急上昇。具体的には、相続税は遺産全体にかかるのではなく、基礎控除を引いた残りの課税遺産にかかるのです。基礎控除が15年からは「一律3000万円+法定相続人1人当たり600万円」と、従来に比べてそれぞれ4割も縮小されました。

地価の上昇への影響は17年度の統計では、相続財産に占める土地の割合は37%。2番目の預貯金が32%、3番目の有価証券が15%。土地は比17年度の統計では、相続財産に占める土地の割合は37%。2番目の預貯金が32%、3番目の有価証券が15%。土地は比率が高いので、地価上昇の影響を受けているケースも多いのです。ただ、親の自宅の土地で一定条件を満たせば評価を8割減らしてくれる「小規模宅地の特例」という仕組みがあります。

では、土地は、相続の際はどうやって評価するのでしょうか。

通常は路線価で評価します。ですから、時価の2割減くらいの評価です。路線価は、国税庁のホームページにある路線価図で、調べらることができます。1平方メートルあたり1000円の単位の表記なので、例えば「300」とあれば30万円という意味です。ただし、実際には道路への接し方などで路線価の評価が変わるので、厳密には税理士などに確認した方がいいでしょう。ちなみに、家屋の比率は相続財産の5%台。これは固定資産税評価額が基準です。

つぎに上場株式はどうでしょうか。

基本は時価で算定します。価格は、(1)相続があった日の終値 (2)相続があった月の終値の平均、など数種類から最も低いもので評価されます。

具体的に相続税の計算方法を見てみましょう。

例えば、1億円の遺産があって、法定相続人が妻と子供2人の計3人を例に説明します。相続税基礎控除の合計4800万円を引いて、5200万円が課税遺産になります。

良くある間違いですが、この5200万円の課税遺産に対して、30%の税率をかけて700万円を差し引くと860万円が相続税額としてしまうケースです。

何故かというと、2相続税は、課税遺産全体では計算はしないのです。まず、法定相続人が法定相続割合で相続したと仮定して、それぞれの相続税を計算し、それを合計して相続税の総額を出します。

少しややこしいですが、妻と子2人なら妻の法定相続割合が2分の1、子供abは4分の1ずつになります。妻の分は速算表で2分の1にあたる2600万円のところをみると、税率15%で50万円をひけるので340万円。4分の1にあたる子供1人分の1300万円に関する相続税は同様の計算で145万円。3人分の合計額は630万円となります。

先程の良くある間違いよりも税額は下がるわけです。

その理由は、相続税も所得税同様、課税対象の金額が大きいほど税率が上がる累進税率だからです。だから、1人分ずつで計算すると、低い税率が適用されるというわけです。。

しかし、実際の分け方が法定相続通りとは限りません。

各自の納税額は相続税の総額を分割協議での取得割合に応じて案分します。例えば妻が6割で子供が2割ずつなら、妻が378万円、子供abが126万円ずつになります。

それでもやはり、妻の分は大きいものになります。

NHB税理士法人の税理士、福田浩彦さんは「配偶者の場合は取得した遺産が1億6000万円または法定相続分のどちらか大きい方を下回れば、税金がゼロになる特例がある」と教えてくれます。このケースも1億6000万円を下回っているから妻の相続税はゼロ。子abの相続税額の合計252万円だけ払えばいいことになるります。

最期に相続税の申告期限はいつなのでしょうか。

相続があって10カ月以内です。この期限に財産の分割協議をすませた上で申告しないと、配偶者の軽減や小規模宅地の特例を使えなくなります。その結果、たくさんの相続税を払うことになりかねないのです。福田さんによると相続税は「申告に間に合わない場合、法定相続分で分けたと仮定して、特例措置を使わない場合の相続税額をいったんおさめておき、3年以内に正式な分割が決まればそれに基づいて相続税の特例措置を使うこともできる」ということです。でも、まずは原則通り10カ月以内の申告を目指すことが重要だと思います。

民法の相続に関する規定が大きく変わり、そのうちの多くは今年7月からの施行です。

例えば、義理の親に対する嫁の介護に報いる仕組みや、遺族に補償される最低限の取り分(遺留分)について、簡単に現金で払いやすくする改定もされました。財産の分け方に影響を及ぼす項目もありますので、確認することが大切です。

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