【現金を貸家にする】相続税対策に都心の中古ワンルームマンションを用いた場合

相続税対策に都心の中古ワンルームマンションを用いた場合

■中古ワンルームマンションは相続税評価額が圧倒的に低くなる

次に紹介するのが、現金で都心の築浅中古ワンルームマンションを購入した場合の事例です。

私は、相続税対策の物件として「都心の築浅中古ワンルームマンション」を推奨していますが、本書では「築浅」の定義として、平成12年(2000年)~平成19年(2007年)に建築されたワンルームマンションのことを指しています。

ここでは、「中古ワンルームマンション」が、相続税評価額を下げやすいというメリットについて伝えます。

<例>
・所在地:東京都中央区(築14年弱)
・専有面積:22.27㎡
・敷地面積:約4㎡(敷地面積を持ち分割合で割り戻した面積)
・平成28年売買価格:2000 万円
・相場賃料:年額102 万円・月額8万5000円

<相続税評価額>
●空室の場合の相続税評価額
①建物評価額:固定資産税評価額:241 万円
②土地評価額:路線価:78万円×4㎡= 312 万円
③合計評価額:①+②= 553 万円(売買価格の27.65%)

●賃貸した場合の相続税評価額
①建物評価額:《貸家の評価》241万円×(1-0.3)=168.7万円
②土地評価額:《貸家建付地》312万円×(1-0.8×0.3)=237.1万円
③合計評価額:①+②=405.8万円(売買価格の20.29%)

という計算になります。

中古ワンルームマンションのメリットは、実勢価格に対し相続税評価額を大幅に圧縮できる点です。

ワンルームマンション規制ができる前の平成12年(2000年)~平成19年(2007年)に建築されたいわゆるペンシルマンション(少ない土地に建築されている細長いマンション)に見られる特徴ですが、相続税評価額を売買価格の20〜30%程度に抑えることができます。

しかし、中古ワンルームションのメリットは、相続税評価額を圧縮できることだけではありません。
相続税対策を本当の意味で有利に実施するためには、相続税評価「額」が大事になります。

タワーマンションの相続税評価額は、貸家にした場合1736.2万円なのに対し、中古ワンルームマンションを貸家にした場合の相続税評価額は405.8万円でした。

この1戸当たりの相続税評価「額」の差が大きなポイントで、相続税評価額が低いと生前贈与を活用したメリットが利用しやすくなるのです。
※その具体的な方法は別の項目にてご紹介致します。

■中古ワンルームマンションの特徴は分割のしやすさ

ここからは、タワーマンションとワンルームマンションの比較をしていきたいと思います。

タワーマンションとワンルームマンションの一番大きな違いは、「分割のしやすさ」です。

もし仮に、相続人として子どもが3人いて平等に資産を相続するとした場合、先ほど例に挙げた売買価格1億円のタワーマンションを購入するとなれば約3億円の資金が必要になりますが、ワンルームマンションであれば2000 万円のワンルームマンションを3戸購入すればよいので約6000万円で済みます。

当然、3億円の現金を持っている人も、子どもに1億円分のワンルームマンション5戸を各々に相続させることもでき、そういった意味でも分割のしやすさ、手ごろさといったところがワンルームマンションのメリットと言えるでしょう。

そして、先ほどタワーマンションのデメリットとして挙げた入居者の確保も、ワンルームマンションに分があります。

ワンルームマンションのメリットは、社会人であれば、ほとんどの人が払える手ごろな家賃設定です。大企業であれば、住宅手当といった福利厚生もあるため、個人の自己負担分も少なくて済みます。

入居者の確保がしやすい物件は収益を確保しやすいメリットもありますし、売却する時に購入当初の売買価格より下がったとしても収益で穴埋めできるため、子どもに資産を残すプランとして現実的だと言えます。

さらに言えば、都心の築浅中古ワンルームマンションは相続税対策で購入する人だけではなく、老後の年金対策として購入するサラリーマンも非常に多いのが特徴です。

購入する人のすそ野が広ければ広いほど、流動性は高まり売却もスピーディーになります。
そういった点が、タワーマンションとワンルームマンションの違いです。

相続税評価額を下げることだけを考えるならタワーマンションに分がありますが、相続税対策とは相続税評価額を下げることがすべてではありません。

「収益を確保すること」「物件の流動性」「分配のしやすさ」「所有後における運用の手軽さ」など、相続税対策は相続税評価額を下げる以外にも考えなければいけないポイントが多々あります。

そういったポイントが押さえやすい点を考慮すれば、タワーマンションと比べた場合ワンルームマンションに分があると言えるでしょう。

関連記事

最近の投稿

ページ上部へ戻る