Q:土地を相続する際、生前にやっておいた方が良いことはありますか?

「相続税のために土地を売却する」「相続人の間で土地を分ける」などの必要があれば、生前のうちに土地の測量をしておきましょう。
土地を相続する事が分かっている場合気を付けて欲しい事が境界がはっきりしているかどうかという事です。
となりの土地の所有者との境、境界が明示されているでしょうか。
境界には杭や鋲で境界線を明らかにしてあるのが通常ですが、古い土地などでは境界線があいまいな事があります。
土地の売買では境界線が明らかである事が前提となりますので、もしも境界線がハッキリしていないのであれば事前に明らかにしておいた方が良いでしょう。
土地を売却する場合、売主が隣接地との境界に境界標を明示し、隣接地の所有者とその境界を確認した旨の書面(境界承諾書)を添付した測量図を買主から要求されます。
土地の境界に接している隣地の所有者全員の同意(確認印)が必要となりますが、時折、隣接地の所有者との連絡が取れなかったり、関係性などからこの同意を得ることが難しかったりして、非常に時間のかかる場合があります。
相続発生からでは納税までに間に合わなくなる可能性もあるため、無駄に相続財産を減らすことの無いよう測量は生前にやっておくべきです。
他には土地の相続税を気にしてアパート等を建てるケースがあるかと思いますが、これは考えものです。
その土地がアパート経営に向いている立地なのかどうかを吟味していないと無理のあるアパート経営では上手くいかない事もあるかもしれません。
相続を気にするあまり相続対策でアパートを建てて失敗する事例が多発しています。
相続税評価額を下げる事が出来ても肝心のアパート経営で失敗していては意味がありません。