【金融庁が人生100年時代に向けた指針を発表「長い老後の生活を自助で」】

【金融庁が人生100年時代に向けた指針を発表「長い老後の生活を自助で」】
先週、金融庁が発表した指針案「『高齢社会における資産形成・管理』報告書(案)」
(https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/market_wg/siryou/20190522/01.pdf)
が話題となりました。ニュースにも取り上げられたため、ご存知の方も多いことでしょう。内容を要約すると、「日本人の長寿化、高齢人口の増加により、人生100年時代ともいわれ、かつての公助モデルが成り立たなくなっている。そのため国民が長い老後のための資産を自ら形成することを呼び掛けた」ということです。つまり、国が年金などの公助が限界を迎えると公表したのです。自分の老後は自分でということでしょうか。
報告書の概要
報告書では、30歳頃から100歳までを「①現役期」「②リタイヤ期前後」、そして老後の「③高齢期」の3つのステージに分け、それぞれのステージに応じて資産寿命をどのように延ばしていけばよいかが記されています。
中でも注目すべきは、「少額からでも資産形成の行動を起こす時期」とされている30~55歳頃の「①現役期」です。老後の生活資金を預貯金で確保しつつ、長期の投資も必要だと記されています。和不動産ではまさにこの「20~30代から始める老後のための長期的な資産運用」を独自の不動産投資メソッドとしてご提案しています。
報告書のその後
この報告書内容には、世論が一斉にかみつきました。あまりに無責任。年金制度の形骸化を追認するのか。といった意見が飛び交いました。これに対して麻生副総理は「政府の見解とは異なる」として、報告書の受け取りを拒否するとの考えを表明しました。夏の参院選への影響を考え早急に幕引きを図る意図が働いたのでしょう。
しかし、この報告書は厚労省の示した根拠を基に作成されたということです。
与野党の攻防は必至でしょう。